『 竹影掃秋月 』
ちくえいしゅうげつをはらう
月明かりがつくる竹の影が
風に揺れて
何度も月を払うが
月が動くことはない
月も無心
竹影も また無心
揺れる竹の影と不動の月がつくりだす秋の夜の一幅の情景
動と静のみごとな調和がそこにあるように思われます
しかし
影も月も無心
何ごとかを成そうという目論見などまったくないのです
どちらも自然(あるがまま)にまかせきっています
行動するのも
精観するのも
あるがままがいい
そんな学びがある禅語です
あるがままに動き
あるがままに静まる